ジクサー の弱点:納車半年レビュー
おつかれさまです。
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納車半年
ジクサー 納車から半年経ちました。走行距離7300kmです。
途中、家庭の事情で2ヶ月間乗れませんでしたのでこれくらいの距離になってますが、問題がなければ1万キロは超えていたでしょう。
ここでこれまでの体験を振り返ってあらためてレビューしたいと思います。
僕のジクサー はスズキインディア製、2017年式、黒赤、国内仕様(FI、リアディスクブレーキ)です。
弱点
いきなり弱点からお話ししたいと思います。
半年乗って、困ったことは、
「軽すぎる」
ということに尽きると思います。
具体的には
「横風に弱い」
のです。
とくに高速走行において顕著です。
こればっかりは車体重量とフェアリングの形状でどうしようもないのですが、近い車格のオートバイに比べると、重量も体感の取り回しも軽いのでどうしても風の影響を受けます。
対策としては乗り方でカバーしようということで、
- しっかりニーグリップ
- 速度は控えめに
- リアのトラクションを意識
- ウィンドウスクリーンの装備
などですかね。
そこまで危険な目には合わないのですが、ひやっとすることはあります。
これは、後述する「良い点」とトレードオフになるので、気になる方はフルカウルのジクサー SFを視野に入れたり、150ccよりも大きな排気量で重量がある車両を検討されるとよいとおもいます。
足つき
一部の方は「足つき」、「ポジション」に疑問を感じられるかもしれません。
シート高は785mmでやや高いかな、というくらいなのですが、着座位置の幅が広めです。乗り心地を優先しているのかと思いますが。
あと、ステップがちょうど足を下ろした部分にありますので干渉する場合があります。
この時は足を前後どちらかに逃がさないといけないのでその分足つきが悪くなりますね。
ただ、軽いのでべったり足がつく必要はない、つかなくてもこわくない、ということが理解できれば欠点にはならないのかな、と思います。
バックステップをつければ解決するような感じも受けます。
ABS
これだけはどうしようもないのですが、ABSをつけて欲しいです。
というかABSつきジクサー が出たら乗り換えるかもしれません。
スズキさん、お願いします。
良い点
軽い
さて、良い点ですがこれは上の裏返しで
「軽くて扱いやすい」
という点が大きいです。
取り回しは自転車のよう、乗っても軽快。ひらひらと曲がります。
直進安定性も悪くない。
大きすぎないので駐輪も楽。
足つきは若干悪く感じますが、車体が軽いのでつまさきがちょっとつけば大丈夫。
現に僕は両足の母指球はつきません。つまさきだけです。まったく問題ありません。
燃費
「燃費のよさ」、これが大事という人も多いでしょう。
半年乗ってわかったことは
「冬場は燃費が悪くなる」
ということです。具体的には夏場で50km/l走っていたジクサー が、冬は35km/lあたりまで落ちました。
あくまで僕の想像ですが、インド製のジクサー にとって日本の冬は寒すぎて「オーバークール」になっているのではないか?と考えています。あくまで素人の想像です。
2月に入って気温が上がってくると、燃費は46km/lまで戻りました。
また夏場には50km/lで走れそうです。
そして満タン12リットルのタンク。単純計算で航続距離600kmとなります。
この安心感はつよいです。知らない土地にツーリングにいっても、ガソリンスタンドでハラハラすることはありません。
最近はガソリンスタンドの数も減っていて、日曜日は休んでいるところも多いので、休日のツーリング時の給油問題は深刻です。
そんなときもジクサー なら安心。お出かけ前に満タンにしておけば1日OKです。
日常的にも、給油頻度が他のバイクに比べて少ないのでめんどくさくないです。
僕は往復20kmの通勤に使っていますが、通勤だけなら1ヶ月に1回給油すれば十分です。
これはじつは非常に楽チンです。
もちろんコスト的にも優しくて、距離をたくさん走るライダーさんにはガソリン代の軽減となって貢献してくれます。いいオートバイです。レギュラーガソリンで走りますしね。
シートが良い
長距離を走る人には重要な要素のシートですが、こちらがたいへん快適で、300kmまでならなんの問題もなく一気走りが可能です。
僕は最大1日550km走りましたが無事でした。
幅広く、クッション性があり、タンデム部分の座面も使いやすいです。
ストリートファイターなので後ろに向かって上がっていますが、これはデザインとして許容できる範囲です。
シートでお困りの方にはよい選択となると思います。
エンジン特性
ジクサー の154cc単気筒エンジンは、ロングストロークの低回転トルク重視タイプのエンジンです。
実用域でたいへん扱いやすい特性となっており、エンストしにくいです。
国内版はフューエルインジェクション方式ですのでノッキングしにくく、さらに扱いが簡単です。
冬場の始動性もすばらしく、セル一発でらくらくスタートです。
走行時には低回転からもりもりトルクで、回転を上げていくと力強く加速し、高速道路合流時には3速で80km/hまであっというまに到達します。
車重が軽いのでアクセルに対する加速追従性がリニアに感じ、体感として気持ち良いです。
エンジンブレーキもほどよく効く程度で、単気筒エンジンにありがちなガクンとなるショックは皆無です。
回り方もスムーズで、レブリミットまで息継ぎせずにふつうに吹け上がります。
僕の乗り方だと、5000rpmあたりでシフトアップすることが多く、エンジンの美味しいところを使って巡航速度まであっという間に乗せることができます。
制限速度50km/h〜60km/hの道なら、4速か5速にいれっぱなしでアクセルワークのみでコントロールできて楽チンです。
街中でも4速ホールドでOKかと思います。
トランスミッション
ギアもスムーズで、節度を持って変速できます。
最初はむにゅっとする、というかしっかり感がないかもしれませんが、エンジンのアタリがついてくると「パシッ」と変速できるようになりました。オイル交換1回、1000km走行あたりで変化を感じましたね。オイルはスズキ純正を入れています。
減速時のシフトダウンですが、ちゃんとエンジンブレーキを当てながらシフトダウンすると、スムーズにNまで入ります。
ブレーキだけで止めると、たとえば4速で停止した場合、Nに入らない!ということがあるかもしれませんが、この時は
4→3→半クラ→ガチャン、という音→2→半クラ→ガチャン、という音→N
で綺麗に入ります。
これは昔のバイクの流儀なんですかね?僕にとってはたいへん自然な動作です。
ニュートラルはきわめて出しやすいです。シフトインジケーターがついているのでさらに便利。
ニュートラルランプもありますから視認もしやすいです。
ブレーキ
「ガチっとは効かないけど、非常にコントローラブル」
といいましょうか。
スイッチのような「カチッ」という手応えはないのですが、スムーズにブレーキ量を変化させられるフロントブレーキです。
ロックに対する恐怖を感じることはありません。
また、フロントブレーキ使用時にフロントフォークがじつによい仕事をしまして、適切にサスペンションが縮まってブレーキ効果を最大限に発揮します。
コーナリング時に「ちょっと減速したい」という時でも安心してブレーキをかけてラインを変えることができます。
マシンが寝ている状態でもタッチが柔らかく、使いやすいと感じますね。
リアブレーキはロックしやすい、という方もいますが僕はロックしたことがなくてこちらもコントローラブルです。国内仕様なのでディスクブレーキだという点も影響していますかね。
ブレーキペダルも節度があり、がっちり効かせることもできますし、コーナーでの小回りのために軽く引きずるようなシーンでも使いやすいです。
足回り
ジクサー で特筆すべきはやはり足回りではないでしょうか。
極太の41mmφのフロントフォークの安心感はすばらしいです。
タイヤのグリップを十分使えると思います。
ハンドルへのインフォメーションも的確で、振動も抑えられていながら路面状況がわかりやすいです。
リアもセッティングが変えられます。標準だとすこし固いかな?という感じですので、一番やわらかくセッティングするのも一案かと。足つきも良くなりますし。
国内仕様はリアタイヤがラジアルですが、サスペンションとのバランスは良好で、グリップの不安がまったくありません。ウェットでも安心感たっぷりです。
タイヤの太さもあると思いますが、安定しています。
操作系
なんの問題もないです。メーターの情報量は十分、シフトインジケーターがありがたいです。
スイッチ類は、ヘッドライトのオンオフスイッチが取り外されていますが、逆にここに自分の好きなスイッチをつけられるのでむしろ歓迎ですね。僕はハザードスイッチをつけています。
クラッチの軽さはアピールポイントになるかとおもいます。長時間、1日18時間とか運転していても左手への負担はありません。
アクセルも適正と思います。
エンジン特性を考えるとフルスロットルまであけるシーンもけっこうありますので、ハイスロ化したい、という人もいるかもしれませんね。僕はノーマルのままで乗っています。
逆に、フルスロットル開けられるジクサー のパワー感がちょうどいいと考えています。
ワイドオープン、気持ち良いです^^
電装系
オルタネーターの発電力はかなりあるようです。
僕のオススメは、電球の灯火類をLED化して、あまった電力で他の電装品を駆動する、というものです。
僕は以下の灯火類をLED化しました。
- ヘッドライト
- ポジションランプ
- ナンバー灯
- ウインカー
これで稼いだ電力を以下の電装品に投入しています。
- 追加LEDウインカー
- ハイマウントストップランプ
- ヘッドアップディスプレイ
- ドライブレコーダー
- USB電源
- ETC
- 電圧計
バッテリーへの負担はなく、安定した電源供給が行われております。
また、電装品まわりの配線などはさすがのスズキクオリティ、ちゃんとしたものが使われていてたいへん安心できます。品質に問題はありません。
ルックス
これは主観になると思いますが、僕は好きなデザインです。フロントマスクも「ストリートファイター」として主流に乗っているなと感じます。逆に他車との差別化がむずかしいですが^^;
ジクサー の場合、マフラーを見ると2つ穴なのでそこで識別していますね。
積載性
初期状態ではグラブバーがついていて、そこにツーリングネットをかけることができると思います。
タンデムシートの座面は広いのでシートバッグなどもつけやすいでしょう。
僕は納車時にデイトナさんのキャリアをつけて、トップケース を載せています。
たいへん使い勝手が良いです。
さらなる積載が必要な時は、
サイドバッグ
キャンピングシートバッグ
を追加して150リットルクラスの積載容量を確保しています。数日間のキャンプも余裕ですね。
「どうやって乗り降りするねん」というつっこみも聞かれますが、僕は着座位置に対してかかと落としを決めるような乗り方でクリアーしています。慣れれば大丈夫です。
コスト
ジクサー を検討されている方が気にしている項目がこちらとおもいますが、
これだけのオートバイが新車で乗り出し30万円、しかもメーカー2年保証つき、部品もすぐ出る、と考えると驚異的なコストパフォーマンスというしかありません。
しかも高速道路を走れる!
他のアジアンバイクはもっと安いものもありますが、保証や部品供給で長期保有には不安材料があると思います。
ジクサー は国内仕様として、
- フューエルインジェクション化
- タイヤのグレードアップ
- リアブレーキのディスク化
が行われていて安心感があります。
ネジがさびてたりするのはアジアクオリティとして笑って済ませましょう^^;
船便で運ぶとやむを得ないのかな?
とにかく安くて安心です。
安心が欲しい人は国内仕様、
コスト重視の人はジクサー SFの輸入車でも良いと思いますね。
もちろん他メーカーの車両も検討に値すると思います。
#僕もYBR125に乗った時はアジアすげー!と思いました。
終わりに
半年乗りましたがたいへん気に入っており、すばらしいオートバイだと思っています。
あまりに感動したので僕もこのサイト https://gixxer.work/ を立ち上げました。
ジクサー を検討している方々に参考になるような情報を発信していきたいと思います。
動画も公開していますので宜しくお願いします。
Tasu GIXXER motovlog https://www.youtube.com/channel/UC-T_P8XUDAr3BsEicZFOA7g
ここまで5000文字オーバー、お付き合いいただきましてありがとうございました。